ぼくたちの仕事のひとつとして新規事業開発の思いは、ウェブオフィス「電子掲示板、教育・啓蒙」に2001年(平成13年)2月21日全文を投稿、市場の未成熟もあって、ソフトノミックス(ソフト化経済)のデジタル経済化、ナレッジエコノミー化、ソフト化、サービス化の知識産業社会の到来をこんにちまで待っていました。
新規事業としてスタートできず、佐藤の構想のひとつとして眠っていました。
インターネットとケータイ電話の機能を統合発展させて、知識産業社会の新しいぼくたちのデジタル文化と仕事を開発したいという夢も準備段階を迎えたと実感しています。
小社人的資源を開発、育成することにより、またこの一文を公開することにより、新しい文化市場(映像コンテンツ)を生み出していきたいと思っています。
放送リポーターの発話・発声の勉強、ことばの使い方などの勉強・訓練の難関が待っています。
NHKのテレビとラジオは取材方法を確立している。
民放テレビ局には見られない現象で、海外のメディアの研究を通して、それを開発してこんにちにいたっているものと思う。
佐藤が着目したNHKの報道番組を通して、番組構成の番組研究の成果はいまだ専門家によって発表されていない。
佐藤は、1970年(昭和45年)にはこの理論的構想が完成を迎え、その後哲学ノートに眠っていたものを整理したもので、今回発表することになる。
それはNHKラジオ放送「列島ネットワーク」をタクシー内で拝聴したことから、佐藤は思い起こした。佐藤は平成12年3月、三上 弥(みかみ わたる)アナウンサーの放送リポートに注目、こうしてNHKの報道に関心をもつようになった。
これはNHK様の特許でもなんでもなく、欧米においては一般的な論理の展開方法で、小社インターネットのホームページを通じて発表しようと思っただけで、新しい映像コンテンツ市場の創造を目指して、こんにちのわが国未来の多様なメディアでの放送文化にこの一文を公開して一石を投じたいと思った。
わが国知識産業社会の創造を目指して、地方の分権化と地方文化の新しい発展の芽をつくり、地方文化が活性化し、浅草などの後ろ向きな姿勢から、ぼくたちの現代日常の産業・文化の豊かさを資源として文化芸術の新しいコンテンツの創造のために、ぼくたちの活躍する映像コンテンツ文化市場の建設を夢見ている。
地方の産業および文化資源と、わが国の人的資源を結びつけて地方の再生と活性化のコミュニケーション市場を生み出して、わが国産業文化、消費者文化の創造へ貢献したいと思った。
消費者(サービス)文化、産業文化の最新の文化の流れを生み出す映像リポート、経済・産業の知識経済文化、ソフト化文化、サービス化文化の新しいうねりを視点にして、モノの現代文化性、知識経済性、現代人の精神活動、「環境プラン2」のモノづくり文化のソフト化、サービス化について、新しい文化を創造したいと思う。ソフトノミックス社会の到来である。
それはこうしたモノづくり文化を文化資源として発信し、文化資源として集積し、歴史をつくり、文化を発信し、それは地方都市文化の新しい再生につながるだろう。
ぼくたちの日常の現実的な暮らしに新しい価値を見出し、ぼくたち自身の目指す新しい多様で文化的な生活を創造していきたいと願っている。
モノや精神という「物質」(エネルギー;原動力)の働きには、本質、形式、働き、目的を持つ。このコンテンツは物質の働きそのものだ。
物質の要素(働き)は、モノに備わっている固有の働きを持つ。今日的な現代性、歴史性、社会性、構造性を付加して、モノの意味について現代的に考えようとするものである。
この理論は廉価な制作費によって、誰でもが参入できることが大切だ。
いかに制作コストを安くし、取材費の安い映像コンテンツを制作できるか、映像構成と映像コンテンツは放送リポーターの取材によって可能である。
地方の産業・消費の動向など都市政策は媒体をとおして現実、現物、現場が、市民に刺激を与え、また地方の産業様態にビジネスチャンスを生み出して地方の文化が基軸となって再生、建設されるだろう。
さしでがましくて申しわけありませんが、天下のNHK様は「大人」になって指導する立場にあります。わが国未来のために、隠すことなく、秘密にすることなく、日頃の番組のかたちを崩すことなく放送していただきたいと思います。視聴して気になることがありました。
本質規定
形式規定
要素規定
目的規定
一つ一つの規定は、理論的本質の項で説明します。
本稿「放送リポーティングの進め方」は、
(正)現実的歴史的本質
(反)理論的本質
(合)実践的本質から構成されます
正、反、合とは、みなさんも少しは知っていると思いますが、弁証法__純粋な弁証法の骨子です。
この思考法を自分なりに理解できるよう説明します。
立体的な思考法を身につけて、更に本質・形式・要素・目的規定を論理展開します。
これでヨーロッパの知識人は沈黙します。ユダヤ人も沈黙します。
それでは、(正)として現実的歴史的本質としてのNHKラジオ放送のリポーティングを学習して下さい。
放送リポーティングの進め方
■現実はこうなっていますよ。
アナウンサー 最後は盛岡からのインタビューです。盛岡放送局の大坂寿久アナウンサーです。大坂さん。
レポーター はい。こんにちは。
アナウンサー こんにちは。今日の盛岡の天気はどうですか。
レポーター 今日は盛岡どんより曇っています。
アナウンサー 雪が昨日降ったんですってね。
レポーター はい。昨日は真冬日でしてね。日中の最高気温も氷点下 0度 4分だったんですよ。いま、道路の雪はだいぶ溶けてきたんですが、峠付近ではまだ雪が残っているところがあるということです。
アナウンサー ああ、そうですか。さて、今日のインタビューは来月タイのバンコクで開かれるスポーツのアジア大会についての話題だそうですね。
●場所の説明 日本列島の位置
天気・気温 気候の報告 移り行く季節感
〈展開〉
●テーマ リポーティングの本質規定
人・その人の仕事 何をしている人か
レポーター はい。そうです。そのアジア大会にアマチュアボクシングのレフリーとして、日本からただ 1人参加する人がいます。今日はその人に話を聞いたんですけども。その前に後藤さん、実はレフリーといっても、いろいろランクがあるんですよ。日本ではA級、B級、C級に分かれています。まずC級は都道府県での試合、そして、B級は各ブロック、例えば東北大会などの試合ですね。そして、A級は国体などの全国的な大会のレフリーができます。さらにその上に国際大会でレフリーができる国際レフリーがいます。
今日紹介する上関勇さんは高校のボクシング部の顧問として、高校生にボクシングを教えながら、日本で数人しかいない、この国際レフリーの資格を 7年前に取りました。そして、アジア大会にレフリーとして参加するわけです。そのレフリー歴20数年の上関さんに、まずレフリーの仕事、魅力などについて聞きました。
〈展開〉
●本質という現象
何をどこにポイントを置いて表現するか
題材の原因となったテーマは何か
主題を分類するための物質=題材の原因や種類
運動や行為として目に見えるもの、意識できるもの
行動・行為・外観による表現
かたちやスタイルなど差のある相違
考慮すべき事件・事情・事実・問題
レポーター 上関さんは20数年間レフリーをやってきたということなんですが、レフリーになろうと思ったのはなぜですか。
上関 はい。現在、私いま高校の指導者として選手も指導しているわけですけども、その指導する際に、やはりルールを知らなければ__どんな競技もそうですけども__やはり指導できないということから、そのルールを知るということから審判、レフリーのほうに入っていったっていうことになります。
●形式規定
秩序・規律
人体・人物・人影
事物が現れてくる
組織する・心に描く・作り上げる・育成する
行儀・作法
種・種類_形・形状・分類
(理論的本質の項でくわしく述べます)
レポーター レフリーの試合のなかでの役割って非常に重要なものですよね。
上関 ボクシングの場合には、レフリーっていうのは健康管理が一番……、選手の健康管理なんですが。その際に、選手が余計なパンチ、つまり劣勢な競技者が余計なパンチをもらったりとか、あと 1発で危ないという時に、その試合を止めることができる。そして、選手の安全を確保することができる、というふうな点が他のスポーツと違うのではないかと思われます。
レポーター 上関さん、実際のレフリーの動きのなかで必要となってくる力とか、そういうものっていうのは何かありますか。
上関 そうですね。動きの面ではいえば、いかにその2人の選手の真ん中、三角形の頂点にいて、なおかつ、その選手の動きを自分が追っていくのではなくて、その2人の選手がどのような動きをするかという先を読むという。そのような動きをしていくということが大事です。ですから、自分がいた位置に選手が、逆にいうと来るような感じに見えるように動くということ。自分は追っかけていかないと。選手を追っかけるということは、一方の選手の、自分が背中側に行くということになります。
レポーター ええ。
上関 そうすると、何かあった時にストップという声をその場面で掛ければ、この背中側の選手に聞こえても、向こう側のほうのこっちを向いてる選手は聞こえないわけですね。そうすると、大変な場面になることがありますので、そういうふうにならないように、いかに 三角形の頂点にいて、お互い2人の選手に両方見えるような位置にいるということが大事です。
レポーター ああ。常に両方の選手を見るということですか。
上関 そうです。
レポーター 先ほど、選手の健康管理という話が出てきたんですけども、レフリーも健康面で非常に気を遣うそうですね。
上関 そうですね。やはり、非常に1試合1試合緊張した状態になりますので、選手と同じように審判も健康診断を行って、そこで血圧測定をしたり、内科検診等によって健康である、ちゃんと正常であるという状態で一応レフリーをするということで。いままでやはり血圧等が上がって体調不十分で、レフリーのある時にできなかったっていう人もなかにあります。
レポーター レフリーというとやっぱり大変な仕事だなというふうに思うんですけども、レフリーやってて楽しいと思いますか。
上関 いや。思うというよりも、やっぱり大変きついなと思います。
レポーター きつい。ウーン。
上関 やはり選手が1試合1試合……、まあその1試合が勝負なわけですが、選手には明日がないわけで、その時しかないわけですね。ですから、選手のそのいまの場面をいかに私たちが中立公正に裁いていくか、つまり私たちにも明日っていうのはもう1回次があるんじゃなくて、いましかないんだというつもりで真剣勝負にきちっと裁いていかないと選手にも納得できないと思いますし、またいい選手はできていかないと思います。
〈展開〉
●要素規定
種から展開
正確に、的確に、こまかいところまで注意して、きちんと規則に従って、部分に分け、郡に分け、切り裂いて色分けする、分離する、分割、分別する、一致させぬ
動かしがたい事実・真相・原動力
結果をもたらすのに助けとなる
性能
影響を受ける・感化する
状態が生じる
基礎的な構成要素
代弁人・仲買人・問屋
進化、事実上の現場の真相・権限
レポーター でも、「きつい」というふうに伺いましたけども、ではなぜレフリーを続けてらっしゃるんですか。
上関 やはり、いま話したとおり、素晴らしい選手がそこでできることにより、またその選手なども試合が終わった後、どっかのまた大会なんかがあった時、「あの時お世話になりました」とかですね。そういうふうな面で挨拶して頂いたりとか、あとはさっきいった仲間が同じような苦労をしながらやっていくという、それが支えですし、そのあたりで「やっていて良かったなあ」と思うことがあります。
レポーター 人の輪が広がっていくということですね。
上関 そうですね。はい。
レポーター では、国際レフリーならではの出会いっていうのはありましたか。
上関 そうですね。私も何度かいままで国際大会の審判をやってるわけですけど、その時に、その行くごとに友達が増えてくるっていいますかね。非常に新しい友達が増え、それから「前のこういう人がいたよ」と、「あなたの国のこういう人と、私、前一緒でしたよ」というふうなコミュニケーションのもとに増えていっていますけども。
昨年、私3月パキスタンのほうに行った時に、韓国の審判と友達になったわけですけども。そして、その際に私たちは来年度岩手全国高校総体の強化の面で、岩手の選手をどっかの国へ連れていって海外遠征したいんだと。その際に、やはり韓国が一番近くて理想的なので、どっかないだろうかなというようなことで本人と話をしたってたわけなんです。そして、その後私が日本に帰ってきてから韓国連盟のほうと相談したら、韓国連盟の人が「じゃあ、ちょっと私の知っているところに行きましょう」ということで行ったんです。
そうしたら、その3月に一緒だった人のチームっていいますか、地域で出会えたっていうか、そこの場所に行ったわけなんです。ですから偶然にも、その人のところだったわけですね。本人が「私がじゃあ面倒みましょう」ということで、今年の夏ですね、四国香川の全国総体の後に、ちょうどお盆の頃でしたけども、来年の岩手総体に向けての2年生を14名ほど、ちょうど韓国のほうへ一緒に連れていきまして。その際、役員3名と監督、コーチ4名っていうことで。監督、コーチの指導の面も踏まえながら、そういう選手団で行って、非常に素晴らしい合宿を得ることができたんです。
レポーター まずは、レフリーの仕事について聞きました。後藤さん、実は国際レフリーにもランクがあってですね。上関さんは、アジア地域の試合でレフリーができるランクなんです。その上の世界選手権などの大会でレフリーをするには、さらに上の資格が必要となります。上関さんにとっては自分のためにも、そして指導者としても、アジアトップクラスの選手の技術を間近で見られるアジア大会は絶好の勉強の場といえます。国際レフリー、上関さんはアジア大会にどんな思いで臨むのでしょうか。そのへんのことを聞きました。
レポーター 上関さんは、高校のボクシング部の顧問もなさっているということなんですが。今度アジア大会に行って、具体的にどういうことを見てきたいなということを思っていますか。
上関 いかにしてアマチュアボクシングの場合には攻撃と防御をうまく使いながら、正確なパンチを相手に当てるか。そのあたりをきちっと自分自身が指導者として身につけて、それを指導できるかどうかというあたりだと思います。
レポーター 世界レベルのボクシングを見てきて、それをどう具体的に生かしていきたいですか。
上関 そうですね。やはり、日本の選手が世界で勝つ。世界で勝つには日本で勝つ。日本で勝つには地方で勝つ。その地方で、それなりの流れに沿った形のものをちゃんと覚えていけば、必ず世界に通じるボクサー、選手が出てくると思うんです。そのあたりを私自身、地方の指導者自身がそれを身につけ、なおかつ審判というのはそれを正確に判断するんですから、指導者と審判が両輪となって、いかに選手を育てていくかというのが大事かと思います。
レポーター 2つの面から選手を育てるということですね。
上関 そうですね。はい。
レポーター そんなボクシングの魅力って何ですか。
上関 やはり、ボクシングっていうのは人間にとって攻撃の面でいいますと、ストレート・真っ直ぐ打つ、フック・脇から打つ、アッパー・下から突き上げる、この3つしかないんですけど、その攻撃をどのようにするか。またはそれをどのように受けるか、防御するか。それを瞬時に瞬間に、お互いが展開していくという面で、それの分析、お互いがどのように相手がいくかなということを予知していくというふうな点で、ボクシングっていうのは攻撃と防御の展開においての科学、またはそれを敢えて見る人からすると芸術的な面で見えるように持っていかなきゃいけない。ですから、ボクシングは科学であり芸術である。そして、またもう1つ大事なのはボクシングは愛である。
レポーター 愛。
上関 愛情。なぜかというと、終わった選手がお互いが自分たちがリングで一方の選手の手を上げるわけで、その後にお互いが握手をし、お互いが健闘を……。抱き合うっておかしいですけども、まず相手の頑張り、自分の頑張りをお互いが認めあって、その子がまた次にあの選手、「自分頑張れよ」と逆にまた励ましてやるということで、その選手たちがまた次の友達であり、ライバルにもなっていくと思うんですけども。そういうふうな友情を見出していくものでもあると思うんですね。
〈展開〉
●目的規定
前に投げられたもの
行動・思想・感情などの目的、研究目的
果たすべき義務・契約・義理
目的地・目標
描写すべき物体
受けた恩義
感覚に感ぜられるもの
レポーター では最後に、上関さん自身の今後の夢を教えて下さい。
上関 今回、私、アジア大会の審判ということで行かして頂きますので、今後はまた、さらにその上のほうの大会などで選手を裁けたら、またその時の審判、レフリーなどを勉強できたらなと思うわけです。
レポーター 具体的にアジア大会よりも上の大会といいますと。
上関 まあ、オリンピックとかですね。あとは世界選手権、ワールドカップなどがあるわけですね。そういうふうな世界の強豪の試合などで、自分が勉強できたらなと思います。
レポーター ゆくゆくはオリンピックでと。
上関 まあ、希望ですけどもね。これはどうなるか分からないことですから。まあ、勉強したいと思います。
レポーター はい。分かりました。今日はどうもありがとうございました。
上関 どうもありがとうございました。
レポーター この上関さんは来月6日から始まるアジア大会を前に、前日の5日にタイのバンコクに旅立ちます。NHKでは12月18日に行われるボクシングの決勝戦の模様を放送する予定です。ボクシングをご覧になる方は選手だけではなく、レフリーの動きにも注目してみてはどうでしょうか。盛岡から大坂がお伝えしました。
アナウンサー はい。タイのバンコクで開かれるスポーツのアジア大会で、アマチュアボクシングのレフリーとして参加する、上関勇さんに盛岡放送局の大坂寿久アナウンサーが伺いました。
仙台市では来月12日から「光のページェント」というイベントが始まります。そのために、仙台市の定禅寺通りと青葉通りにある、けやき並木に電球を取り付ける作業がいま行われています。およそ 200本にけやきに60万個の電球を取り付けるもので、交通量の少ない深夜、寒いなかで進められています。仙台も間もなく師走を迎えようとしています。東京の新井さん、以上仙台からお伝えした。(終了)
アナウンサー 今度は秋田からのリポートです。今月1日秋田市にコミュニティFM局という放送局が誕生しました。地域に密着した放送を目指している、このFM局がどんな工夫をしているのか、秋田放送局の沢田浩二郎アナウンサーがお伝えします。
●本質規定
FM放送 11時を回りました。こんにちは。ハートフルページ、ナビゲーター大屋敷洋子です。これからの3時間は、ACB秋田コミュニティ放送Aスタジオから生放送でお送りします。さて、このスタジオから見える……
レポーター FM放送を始めたのは秋田市の秋田コミュニティ放送です。市の中心部を流れる旭川のそばの2階建てのビルから放送を出しています。ビルはガラス張りでスタジオから外の様子がよく見えます。朝 5時から深夜1時までの放送です。
●形式規定
秋田県でこういった放送局が誕生するのは今回が初めてです。発起人は10人。ほとんどがいままで放送の経験がなく、手探りでのスタートとなりました。いまお聞きいただいている昼の情報番組ハートフルページの担当者、大屋敷洋子さんも放送の仕事をするのは初めてです。始まってみての感想を聞いてみました。
●要素規定
レポーター 一番大変なのは何ですか、放送をやってて。
大屋敷 ここの会社というか、このコミュニティ放送っていうのが少人数制でやっていくので、やっぱり自分の番組は自分で何でも1から10まで本当に全部自分でやらなきゃいけなくってっていうのが、まあ大変ですね。みんな手助けはするんですけれども。
レポーター じゃあ、イメージと違ったっていうわけですか。
大屋敷 イメージはもう原稿を書く人がいて、しゃべる人がいてみたいな感じで。実をいうと私は裏方っていうか、そういう原稿を書いたりとか取材に行ったりとか、そういう裏側に回るのかなと思ってたんで。こんな自分が表に出て、しゃべるようになるとは思わなかったんで。そのへんはもう、すごい仕事が自分にとっては大きいですね。
レポーター ああ。
レポーター ところで、この放送局ではいままでのコミュニティ放送とは少し違った試みも始めています。
FM放送 (音楽)おはようございます。今朝のお目覚めはいかがですか。12月4日金曜日
レポーター この番組は朝6時から放送している「おはよう好奇心」です。40代以上の人に聞いてもらおうと、この番組では昭和30年代の歌謡曲や唱歌を流し、短歌や俳句も募集しています。担当者もいままではサラリーマンだった50歳の男性です。若者向けの音楽や洋楽が中心の、これまでのコミュニティ放送とは違った魅力を出そうとしています。この番組を担当している永田則和さんに話を聞きました。
レポーター こういった放送にもともと興味はおありだったんですか。
永田 ありました。ただ、私もこの年になるとやっぱり会社としては難しい面も多々あるわけですよ。まあ、そんなことで諦めてはいたんですけども。それで、今回こういう募集があって、もうこれが最後のチャンスかなということでね。
レポーター どんな放送を作っていきたいですか。
永田 まあ、地域密着といっても幅広いんでね。そのなかでも、これから高齢化社会を迎えて__特に秋田地方はそうなんでね__そういう人たちをターゲットに情報提供していきたいと。ですから、新しくはないですし、またある程度のシナリオっていうのは作ってはいますけども、作ってくださるのは皆さんですよってな格好でね。参加しましょうよっていって。そういう気持ちです。
レポーター こういったいままでのFM局とは違ったことにも挑戦しようという秋田コミュニティ放送ですが、全国にはこのような放送局が 113局あり、コミュニティ放送局とも呼ばれています。東北地方にも既に12局が開局しました。このコミュニティ放送局は主に地域のボランティアによって支えられてきています。しかし、ボランティアだけで進めるのには限界があります。そこで、この放送局ではボランティアの力に頼らずに番組を作ることにしました。
●目的規定
さらに地域と密着した放送をするためには、幅広い世代に聞いてもらわなけなければならないということで、先ほど聞いていただいた40代以上を対象にした番組や地元秋田市の著名人へのインタビュー番組なども放送しています。この放送局で、これからどういった放送を作っていくのか、この放送局の社長の田中信行さんに話を聞きました。
田中 とにかく何ていうのかな。秋田の街をこうしたいとか、ああしたいっていうのを思っている方はたくさんいると思うんですよ。その部分でも、そういうものをどうやって出していったらいいか分からないっていうか、自分もそうでしたし。例えば、この放送局を使ったら出していけますよね。「俺、こう思ってるんだけど、みんなどう思う?」っていう問いかけもできると思いますよ。ですから例えば、それが音楽でもいいだろうし、それから街をこういうふうな街にしたいとか。いろんな思いがあるはずなんですよ。自分の表現したいものが。それを出していける道具として使っていただければなと。
それから、ご商売をなさっている方はお店のPR。それから、こういうふうなものあるんだぞと。何でも使えると思うんですよ。もう本当、フットワークは軽くしていきたいなということですね。街のために役立つ放送局というのを目指していきたいなと思ってます。
●エンディング(目的規定)
レポーター 開局から 1週間が経ちましたが、スタッフのなかには毎日睡眠時間3時間という厳しいスケジュールを乗り越えて放送を出している人もいます。果たして、このスタッフの放送に懸ける思いは秋田市民に届くでしょうか。秋田からお伝えしました。
アナウンサー 秋田市内に開局したばかりのFM局について、沢田浩二郎アナウンサーのリポートでした。(終了)
アナウンサー ネットワーク日本、今日は関東甲信越の話題をお送りしています。さあ、続いては東京の話題。細野早苗さんです。よろしくどうぞ。
レポーター 今日の話題はこちらです。
●本質規定
レポーター いや、もう驚きました。キラキラ光る巨大な山ができています。これ、この山の正体は空きビンなんです。緑の空きビン。よく見ると、ほとんどこれワインのビンなんですね……。
●形式規定
レポーター もう爆発的なワインブームが続いていますよね。今年10月までに輸入されたワインはおよそ16万トン。これ、去年の数字と比べますと 2.7倍にも増えているんだそうです。
アナウンサー ああ。やはり、いままで北半球のワインを楽しんでいましたけど……。
レポーター そうですね。
アナウンサー これからはと言いますかね、南半球のワインも随分入ってきてますもんね。
レポーター はい。チリ、アルゼンチン、南アフリカといった、そういうところですよね。また、比較的お値段も安くて、おいしいワインも楽しめると。
●要素規定
これはもう私たちにとってはありがたいことではありますが、その陰で飲んだ後のワインの空きビンが厄介な問題になっています。大田区のビン回収業者、笠井仁志さんに聞きました。
レポーター 随分緑色のビンが目立つんですけど。
笠井 これは主に赤ワインのビン。赤ワインを入れるのはグリーン系統のビンですから。健康志向っていうんですか。赤ワインが身体にいいというようなことが言われて、急激に輸入が増えたと。もちろん国産も増えてますけども、特に輸入のワインが増えたと。まあ、この傾向は2、3年前からありましたけれども、特に今年になって、もう急激に増えたというような感じです。
レポーター やっぱり健康志向の高まりが、またこれ追い風になったようでして、あっという間に赤ワインのビンが増えたと。いま、笠井さんの倉庫の中、全体の3割近くが赤ワインのビンなんですよね。回収したビンは無色透明のビンと茶色のビンと、それと緑色とか青、赤、黒など、その他の色のビンに分けて、カレット業者に引き渡されるんですが。このカレットっていいますのはガラスのくずですよね。細かく砕いて新しいガラスの原料として使う物なんですが、そのカレット業者が緑色などのその他は買ってくれなくなった。いや、さらにこういう状況なんです。
笠井 茶色いビンっていうのは持っていって、いま、ほぼただですね。白い透明のビンっていうのは、持っていくと 1キロ2円か3円ぐらいお金を頂ける状況ですけども。グリーンのカレットですと、いまは持ち込んでいって相手の問屋さんに 1キロ7、8円、1トン7〜8000円のお金を取られているというのが現実です。
レポーター 赤字が出てしまうっていうことですか。
笠井 赤字が出ているわけです。非常にわれわれとしても困っています。
アナウンサー 同じガラスなのに……。
レポーター そうなんです。
アナウンサー なぜ緑が駄目なんですか。
レポーター こんなに敬遠されるのはなぜかということなんですが。無色のビンは溶かして、あらゆるビンに再生できるんですね。ただ1度色を付けたガラスは色を抜くことが難しくて、同じ色のビンに戻すしかないんです。例えば、茶色のビンでしたらビールビンとか、あとドリンク剤のビンに使うと。これはたやすいことなんですね。ただ緑色のビンの利用価値、これ、国内での需要はほとんどないんだそうです。まあ、ビン全体の生産量も缶やペットボトルに押され気味で、生産量そのものが落ちているところへ、この緑のビンが大量に入ってきたと。
それから、覚えていらっしゃいますか。韓国産の焼酎ブームというのもありまして、緑のビンがその時も一気に増えたんです。その量がまだダブついているところへ追い打ちをかけたのが、この輸入ワインビンの急増だったということなんですね。
アナウンサー でも、清酒にも、お酒にも緑のビンありますよね。
レポーター あります、あります。
アナウンサー それは……。
レポーター もちろん国内でも作ってはいるんですよ。ただ国産のビンは透明度が高くて、輸入ワインビンと規格が違うということなんです。ここが大事なんですが、一口に緑色と言いましても、ワインびんには濃い緑も薄い緑も、黄色みのかかったものも、黒っぽいものも、赤っぽいものもと千差万別。一緒にしてはとても使えないというわけなんですね。
アナウンサー まだらなビンにするっていうわけにはいかないんですかね。
レポーター そうなんです。それは、おしゃれかもしれないですけど……。まあ、平均な色にはならないということなんですね。まあ、行き場を失った輸入ワインビンはどうなっているのでしょうか。カレット業者を訪ねてみました。
〈展開〉
レポーター ここは埼玉県熊谷市にあります、空きビンリサイクル業者の在庫置場です。敷地はおよそ1000坪あるんです。その1000坪を底辺にして、高さが13mという巨大な緑の山ができています。ショベルカーが次々と、また一段とこの山を高くしようとしています。でも、もうこの敷地には入りきれません。また新たに1000坪の敷地を在庫置場として、いま確保、その工事が進められているところです。
アナウンサー 息が切れるほど広大で。
レポーター (笑)上がってます。
アナウンサー 巨大な山だったわけですか。
レポーター そう。歩いてみますね、これね。もう、この業者さんによりますと、真っ暗なトンネルに入ってしまって出口が見出せないと。もうこのままの状態では引き取るということを拒否するしかないというんですね。カレット業者、杉山嘉一さんはこう仰っています。
杉山 われわれは本当に被害者の立場でね。加害者っていうことになりゃ、だれなのっていえばワインや焼酎によって収益を得てる方々であろうし、またそれでもって一家団欒的に、あるいはそういう健康志向的な問題でワインを手軽に飲んでられる消費者っていうことになるんじゃないかな、というふうに思っている。だけど、これ怒りをどこにっつうと、これは別にほら、輸入のワインを飲まないでくれとか、そんなことは口が裂けても言えません。いま、言っちゃってますけどね。だから、他の用途の輸入ワインの処理っていうんですか。これはやはり強くわれわれ業界としては期待してますね。
レポーター まあ、ビンにはならないとなったら、じゃあ他に使い道をということなんですよね。輸入ワインビンの他の利用方法としては住宅の断熱材、グラスウールに使うとか、またガラスくずを混ぜたタイルに使う。そういった、ちょっとキラキラ光ってきれいなんだそうですけどね。
アナウンサー ええ。はい。
●目的規定
レポーター まあ、リサイクルの方法もあるんですけども。これはカレットの量としてはごくごくわずかしか使えないんですね。じゃあ、大量に使えるのは何かと言いますと、道路舗装なんですね。カレットをアスファルトに混ぜて使うと。ただこれ、いま実験段階でありまして、この先どうなっていくのか、ちょっとまだ分からないんです。ガラスビンリサイクル促進協議会の森正広事務局長に聞きました。
森 具体的に公共工事として使っていってもらうためには、もっと国のほうの基準のなかに入ってこないといけないわけですよね。環境整備というのが早急に行われないと、試験的に施工しているだけであって、量的にはそんなに捌けていかないわけですから。基準・規格みたいなものですね。そういうところをもう少しきちっとした形で国のほうでも対応していただくように、いまいろいろお願いをしているところですけどね。
レポーター まあ、おっしゃり方は柔らかいんですけれども、やっぱりちょっと遅いんじゃないかと。「これからの対策をもっと積極的に考えて欲しい。国の基準・規格を早急に示して欲しい」というお話だったんですね。本当、ほっといたら大変なことになると、あの巨大な緑の山を見て思いましたね。
アナウンサー ええ。はい。また、これは新しい動きがあれば、この時間でもお伝えしていきたいということですね。
レポーター そうですね。クリスマス、年末年始、お飲みになることは多いと思いますけどね。そのボトルの行方にも関心を寄せて欲しいものです。
アナウンサー はい。リポートは細野早苗さんでした。では、ここで音楽にいたしましょう。ノーマンキャンドラ・オーケストラの演奏です。「オール・マイ・ラブ」。(終了)
■(反)放送リポーティングの理論(理論的本質)
●本質(matter)規定
1) 人間が生きていく上で生命活動一般の交換として捉える。
2) それは、他のものに譲渡できないもの、他のものに代わることができないもの。
3) 1)や2)の生命活動(協働)の譲渡できない媒介物であること。
4) 形あるものが生まれる(生成する)実体、物質。
形あるものを何らかの物質と捉える、内容のある材料。
とアリストテレスは考える。
5) カントは、自分の思い(主観)が働き、ある形に見える認識といい、その認識は経験から与えられる。
結果の親である原因と捉える。1)〜3)は本質の枠組み。それは、
*契機・生み出す事物
*活動・運動・行為の「場」
*正統な手段と目的
*位置的把握
*空間及び領域の把握
*全体の関係と連関
*これらを原因の局面と捉える。
(matter)
本質の「形式」(本質を構成する内容)
◇霊魂・精神などに対する有形の実体
◇思想・言語・行動の内容;ある感情を起こさせる事物、書物、演説の内容
◇事件・事情;考慮すべき事件・事情・事実・問題
論争、訴訟など問題化する
問題を議会に提出した
事実問題、重要な問題
申し立ての事実の真偽の問題
◇物質の三態(固体・液体・気体)
◇本質・内容・実質・原稿
◇地球・星の物質的構造、物質的現象界
◇身体の・肉体の(マインド、スピリットをもった性質や特色などと対照的な)差と相違
◇(意味、思想などの)語句による表現
発言、言明、表現するもの
◇(感情を)行動や外観による表現
◇(曲の)感じの表現・(音声などの)表情
(本・演説などの)実体や(印刷・執筆)など
◇目に見えるもの、意識できるものの世界
◇題材A.生命活動の交通と交換は目的因となる。
B.目的があるから交通があり、交換がある。ここに協働が生まれる。
C.個体(個人)としての点は、場において実現される。場は活動の「場」である。
生命活動の本質は三つに分裂する。
1)現実的本質__人間の交通・交換
2)理論的本質__現実的生命意識
3)実践的本質__現実的生命活動
・A、B、C、1)、2)、3)を順番に説明(論理展開)する。
・A、B、Cの本質の概念は1)、2)3)の三つの形式に分裂する。
・三つに分裂した本質から要素が予感される。
ぼくたちに独創的な理論の創造に欠けているのは、考える力がないことと、考える道筋が分からないことである。ある現象=本質をこの考え方に添って考えてみて下さい。
考えることを考える。NHKのテレビ放送やラジオ放送の取材は非常に「かるい」。もっと深く立ち入るべきだ。日常の言葉や談話にこなして、「かるく」して翻訳しなければなりません。
取材者は、
1)真実の報道
2)ジャーナリストとしての独立した立場(取材の眼)
3)結論__視聴者がきめる。
真実の報道が、被取材者の現実的生命意識を更に深め、共に学ぶ姿勢から補足し、助けることが大切です。
編集者にも同じことが言えます。すばらしい編集者との出会いは本質的把握を発展させてくれるのです。同じように取材者は好感や共感をもってこの生命意識を発展的に把えるのです。
目に見えない真実をこの理論は捉えるのです。
被取材者は、取材者によって自らの行為を類的な存在として対象化できるようになります。取材された喜びや真実の報道は、真実であったがゆえに共感されるのです。素直な取材態度が一番大切です。
素直な態度、すがすがしい態度、自信ある態度、個性あふれる態度で、本質を分析します。
佐藤正明は西洋の入れ物に禅的思考を混入させます。あなたの考え方、個性あふれる考え方でいいのです。
放送リポーターとしてそれはあなたの個性です。
被取材者にとってあなたの個性的見方が新しく発見されるときがあります。新しい発見の視座をみつけるのです。しかし、客観的・普遍的報道でなければなりません。
やはり共感した類的存在の行為を見つけるのです。本質が三つに分裂し、要素が予感され、目的因は全的に(普遍的)統一されて把えられるのです。
こうして事物の本質は真理としての本質、原則が確立するのです。かくして本質が規定されます。
取材の対象=本質規定はA、B、C、1)、2)、3)、の順番に整理して下さい。
まず、英語の辞引でものの見方を学び、英和辞書の日本語を広辞苑で翻訳し、日本語化します。これは放送リポーターのリポートの普遍性・客観性・一般性の「特殊性」であるからです。取材では下準備が大変です。英語で考えて、日本語に翻訳するのです。リポートの品性です。芸能リポーターと自らを区別する必要があります。
これを「くずす」と個性になります。まず、行儀の形式を頭に入れて「くずす」ことです。時間がない場合もあるし、取材の与えられた条件もあるのですから……。
さて、立体的な思考の構造を頭に入れておくには、
(正)現実的歴史的本質
(反)理論的本質
(合)実践的本質
の特徴について説明します。
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1)現実的歴史的本質(日頃の暮らし、歴史) |
正)現実的歴史的本質 |
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2)理論的本質(過去の理論) |
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3)実践的本質(過去の行為・実践) |
から成り立ちます。
このとき、「現実はこうでしたよ」「現実はこうなっている(いた)よ」「現実はこうなっていますよ」を分析します。
アメリカの企業の安全運動では、「現実はこう(整理・整頓)なっていますよ」と英語の話せないメキシコからの移民労働者にイラストを使って説明しました。
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1)現実的歴史的理論の本質(過去の理論からの抽象抽出) |
反)理論的本質 |
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2)理論的本質 (純粋な理論) |
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3)理論の実践的本質 (理論的実践の道すじ) |
メキシコの労働者へ「みなさんこうしましょう。整理整頓しましょう」「こうしたほうが望ましいよ」「こうありたいですね」「あるべき姿」のイラストを見せて説明しました。あるべき位置に道具を整理・整頓します。工場はきれいになりました。
さあみなさん「約束事にしたがってやってみよう」
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1)実践の現実的歴史的本質(実践の過去の問題点) |
合)実践的本質 |
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2)実践の理論的本質 (本来の実践の意味) |
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3)具体的な実践の例 (具体的な細かい約束事) |
整理・整頓しましょう。
こうして弁証法をもって教えたのです。よくわかりました。
みなさんはまだ漠然としている。まだ何がなんだか分からなくていい。メガネや窓、望遠鏡でその事物をアップしてみつめる。その上に形あるものが存在する。それを物質とみる。本質の「形式」(本質を構成する内容)のどこかにあなたの前にある事物は存在する。題材を通して、その事物がいかなるものであるを知ることになるでしょう。
次に結果の親である原因の枠組みを求める。マルクスの資本論は「資本の集積」から出発した。原因の原因を求めるときは、集積から出発し、それを有限的認識から「認識」する。
ぼくたちは、現実の生命ある人間は、あらゆる現象を有限なものとして以外認識することができないのだ。本質の矛盾として次のようなものがある あなたはどうしますか? 佐藤は現実を説明してそのままにします。
「思考から区別された存在、精神の自発性から区別された自然のエネルギー、悟性から区別された人間的本質力、能動から区別された受動、自ら影響をおよぼすことから区別された他から影響を受けること、知識から区別された感情と意志、頭脳から区別された心臓、主観から区別された客観、理論から区別された実践、批判家から区別された人間、抽象的普遍性から区別された現実的共同性、我から区別された汝」。マルクスの言葉です。深いですね。あなたは反発して一言献上してもいいのです。それはあなたの自由です。これらは自分の精神から出発し、自己の精神へ回帰してのみ認識は成立する。何よりも真理が科学を生み出し、科学は真理を再検証し、だから真理は自己精神の無限に解消して行為の哲学が生まれる。
その行為とは放送リポーターの仕事です。本質規定で与えられた生命活動は三つに分裂する。
1) 現実的本質としての人間の交通と交換
2) 理論的本質としての現実的な生命の意識
3) 実践的本質としての現実的な生命の活動
これを現実的様態と考え、類的行為をここから抽象する__つまり要素が予感される。
まず、あまり考え込まないで、フンフンと聞き流して次の形式規定へ行きます。まだ思考方法は漠然としていて捉えられません。NHKのアナウンサーには差があって、理論が目に見えない抽象的事物の本質を把握できるには、もう少し説明が必要です。目に見えない理論的視角を提供しようと思います。
本質規定への視角(補足)
人間の理解__ものの見方や考え方の中で中心になるのは「物象化」です。これはK・マルクスの言葉です。
「物象化」とは ものの見方や考え方の土台になります。
「物象化」とは連想ゲームのことです。絵画や音楽、演劇の演技も含めてすべての芸能・芸術はその人の持つ連想ゲームから出発します。あなたの人生を背負ってそこから発せられる事物の連想、それはあなたの考え方の個性です。
個人的経験主義や根源性による連想ゲームを戦後の一時代__あたかも芸術かであるかのような錯覚を与えました。家庭的不幸や経済的貧困が根源性をつくり戦後の価値観の喪失が親__ 子__ 孫の三世代にわたって、人間的悲惨が価値観の変化に対応できない人々をつくりました。多様な社会への変化は多様な連想ゲームが多発し、多様な社会現象をつくる。
個々人の発する社会の精神的物象化は重層的構造になっており、原因がストレスなのかなんなのか、分析への視角は物象化という堆積の中に 隠れている。
物象化からシミュレーションが 生まれ分析が生まれる。テレビゲームのゲームも物象化をつくり、これらは広く芸術的行為であり、放送リポーターの仕事は物象化の中で物質=現象の本質を規定しなければなりません。
本質の目的因は類的存在への共感であるとしました。この人間社会の物象化という重層的構造を豊かなもの、希望あるもの、美しいものとして、この物象化の中に飛び込んでいくのです。しかし、悲惨なものは人間社会史の未来をつくる教訓にしなければなりません。
物質=現象にはそのものにそなわったイメージ、連想ゲームで連想する物象があります。人間社会史の歴史的事物です。あるいは現実(現在)の事物です。日本的なるものも含めて新しい21世紀の知性は英語でものを考え、日本語へ再翻訳するのです。新しいものの見方、考え方が生まれるでしょう。新しい「放送リポーター」として登場するのです。
そして、素直なものの見方が人々の共感を得るのです。これを「売り」にしたいと思います。メディアミックス&ソフトノミックス/の放送リポーターのイメージです。
次に本質規定にあたって新しく意味をもってきたのは、「場」の理論です。一橋大学の経営学が注目されます。みなさんアンテナをはってください。
個人と場を新しく捉え直すのです。ナレッジエコノミーは仕事と組織を結びつけました。ナレッジワーカー(知識労働者)にとっては「場」であり、「場」は多様ないくつもの専門性を独立させて統合(結びつける)する「場」なのです。専門性の統合が組織を必要とするのです。
これが新しいダイナミックな「場」の見方です。21世紀の新しい「場」の要素(働き・機能)が予感されるのです。
「場」の研究は一橋大学経営学部で始まったばかりです。最先端の研究成果をものの見方、考え方として採用することです。そのためには考え方の土台がしっかりしていなくてはなりません。本質規定における「場」は社会的でダイナックな「場」に変わりました。生命活動における「場」の創造という視座を本質規定に付加しましょう。
■(反)放送リポーティングの理論(理論的本質)
●形式(form)規定
日本語は仏教用語や禅から派生した言葉が多くしかし、内容を説明するには十分な語彙になっていると思います。しかし形式、哲学的形式を立て、与えるには全く不十分な言語です。官僚の立案する法律の題名の長い長い説明文は、日本語文化の恥と言えるでしょう。それは日本語が使いにくいと考えないで、上手に生きた日本語にするにはどうしたらいいでしょう。
日本語はことばの組み合せで内容を説明するのに対して、英語は単語が概念として形式(内容と形式)を持っているからです。英語では一言でいえることが、日本語では長々と説明しなければ、その枠組(形式)が理解しにくいのです。
日本語の言語的特長が構造的特長になってしまうのです。
「英語で考えろ! 日本語で考えるな!」まず、この実践を続けて、後世の孫たちの聡明な新しい日本人に課題として贈ろうと思います。21世紀100年の日本人は、新しい「広辞苑」を創り出すことでしょう。日本語を今以上に英語の影響を受けなければなりません。国際化するのです。
それは、西洋と東洋の調和です。禅とキリスト教の両立です。日本語も中国の影響を受けました。
内容的(本質)変化は 新しい英語で形式が与えられてきました。企業のいわゆる「合理化」も「不良債権」も英語には言葉がありません。アメリカの現下のニューエコノミーのいわゆる「不良債権」の処理にアメリカから処方が逆輸入されるかもしれません。こうして日本は更に5、6年間、「不良債権」の処理が遅れるのです。日本人は逆輸入の達人です。不況は更に5、6年続きます。日本人の生み出す内容の変化に形式が立てられないのです。
形式を与えることができたら、一気に解決する道すじを見つけだすことができるでしょう。なぜなら、内容が堆積していて形式(form)が整理されていないからです。形式を立てる発想がないからです。
まず、不良債権やいわゆる合理化という言葉は「種類」に分類すべきです。形に分類するのです。
ここから言葉が生れます。三つ、四つの言葉が生れるでしょう。三つ、四つの形式を、あるいは種類(kinds)を一つの全的な、あいまいな言葉で、共同幻想をつくることを日本人は良しとしてきました。
非常に非科学的で、学問的態度ではありません。しかし妥当な調和を常識の中へ解消しなくてはなりません。
リストラクチャリィング、いわゆるリストラを いつの間にか、首切りと理解しているかのようです。これは「首切り」とはっきり言うべきです。リストラは、事業の再構築の意味で、資本の論理として首切りが含くまれます。あなたはジャーナリストです。音声のない「映像」で事実を見せて沈黙することも多弁と言えます。映像の力をかりるのです。
日本人性は また他にあります。AIDSエイズもそうです。AIDSは免疫不全症候群のことです。いつの間にか性的感染症のみをAIDSと理解されています。
花粉症、タバコの煙、動物的、鉱物的香(香料)の嫌香権、その他さまざまな人間的生存の不快現象も免疫不全から来たのだろう いわゆるAIDSエイズに人間として愛を持つ「エイズに愛を!」の言葉通りそうした愛とエチケットが必要です。
しかしエイズAIDSはいつの間にか、性的感染症と理解されました。自からの責任と性的健全性は別にいわゆるエイズAIDSに必要以上の愛は必要ないのです。しかし、この本能の危機も含めて、AIDS免疫不全症候群と、社会は呼んでいます。
AIDSエイズは日本人によって言葉が汚されました。AIDSはあたたかい言葉だったのです。
まず、「英語で考えろ! 日本語で考えるな!」は、西洋と東洋の調和を日本語に再翻訳して両立しなければなりません。新しい日本語をつくるのです。古い言葉を新しい生活の言葉へ変えるのです。21世紀の知性とは、知に差異を見い出すことです。
現象=本質を見る眼は物象化という連想ゲームの土台から個性ある自由な視座を獲得しました。あなたの考え方をそのまま出していいのです。しかし、類的存在(人類のために、仲間のために)の目的因のあることを知りました。
もう10数年以上前、メイド・イン韓国の子どもの電池で走る三輪車を近所からもらいました。この三輪車にコードのついた電話がついているのです。変な三輪車だなーとその時思いました。
(物象化、連想ゲームのあり方をあなたは今、考える)
ヨーロッパ(西洋)の思想的限界は こうした子どもの三輪車は説明しにくい、そして発明できない。ヨーロッパの形式は、ものの連想ゲームで固定的観念をもっているからです。
形式のない、メチャクチャな日本人も韓国人もメチャクチャな内容物をつくるのです。
それがどうでしょう。自動車の移動体通信が生れてきました。形式のない内容の変化は、今や自動車(乗用車)の装備へと変化し 移動体オフィスの概念まで生れています。内容の変化=本質の変化(質)は日本人の得意とする分野です。
この「論理展開」は この分野の得意とする内容の変質(変容)とは異った独創的分野の開発に力を発揮するでしょう。
現象=本質には形式を立て、与えなければなりません。新しい理論はこうして創るのです。
どうやって形式を与えたらいいのでしょうか?
日本人として内容の変質=発展という視座と種類に分ける視座の二つの視点を持つ。これが調和と両立です。
(form)
◇形、形状、外形、姿。
◇人体、人物、人影。
◇〔哲〕形式
◇事物が現われてくる 形態 〜という形で〜
◇種、種類(kind) 語形(文) 年級(学校)
◇秩序、規律。
◇形式、様式、表現様式(文・芸)、書式、形式
用紙
◇行儀、作法、儀礼、儀式。
◇形をなす。形づくる。組織する、形成する
(心の中に)形づくる。心に描く。(友情、協力など)得る。
発現する。隊形を整える。分類、
(考えなどが)生じる。
◇形、形態 形象、形相 様式 外形の釣合、態
Substance;実体、Contents;内容に対していう
◇仕方、方法、結成する(無形物を)案成する、形づくる。
組成する、構成する、作り上げる、育成する
◇本質的と一致する(形が〜)
・Shape(形、形状、状態、調子)姿、人影
形づくる、発展する、適合させる、工夫する、定める(方針など)具体化する、舵を取る(ある場所へ向けて)傾向をとる
outward(肉体の、外観の 外側への、外部の、
(精神界に対して)外界の、有形的に目に見える仮像、自然現象、目に見える世界 現われる(法廷、舞台、作者、著作、記事)世に出る、
組み立てられる全体(構成される全体)
(全体、任務を果す、役を勤める主要な部分、あるものの部分 グループ、スタイル、マナー、プレゼンテーション)
プレゼンテーション(表象的演出、描出)
プロデュースする形式を与える(形、外形などを)
意味を伝えて、アイデンティカルな相違を明らかにする
言葉で形式を与える(サウンド、含む)
◇物が現われたり、存在したりするときの状態 形態 様式 形式 生存の形態(種類)、
◇内容と区別された事物の外部
◇ある種類の事物を他のものから区別する本質的特徴(matterに対して)
形式を立て、与えることに日本人は一番弱い。
内容ばかり先行して、枠組(種)が理解しにくい。内容を種にしてグループ分けし、グループに形式を立て与えることが不得意の人が多い。枠組はどのような発展の要素を持つか、説明がないからです。今度は形がきまると、形を破壊することができない。これがヨーロッパ、アメリカの知性の特長です。内容と形式の衝突は内容を発展させることです。内からの内部からの破壊のエネルギーを発展させるのです。一般企業はこうした破壊のエネルギーを分社させます。しかし、この内的な破壊のエネルギーは創造のエネルギーとして佐藤なら中枢に取り込みます。分社させないのです。中枢を変化変質させるのです。これが真の変革者となるのです。本質は新しい形式を与えられて立つのです。種が生まれるのです。大学でいえば学部であり、一般企業でいえば事業本部です。
佐藤は、企業の官僚主義と対立するでしょう。ソニー、松下電器産業のおもしろさはここにあります。
力ある者は真すぐに伸びていけ!
これは考え方の原理・原則で、内容と形式の衝突はすべての事物=現象=本質に対して同じ立場を取ります。自分の利益になる立場に立たないことです。企業の「特殊存在性」は、個人的利益のための迷路をつくっているのです。メディアミックス&ソフトノミックス/は佐藤の利益のために存在しているのではなく、みなさんの仕事の道具なのです。そして道具になりにくいこうした要素を排除していきます。企業を働く者の道具と宣言しているのは小社だけです。組合ではありません。株式会社です。
本質規定の次に分析されるのはこの形式規定です。
リポートの隊列を整えるのです。ある現象に形式を与える分析をしてみて下さい。form(形式)のどこかにヒントがあります。本質を構成する形式は、内容(本質)です。
本質規定で分裂した生命活動三つの本質は、
1)現実的本質__人間の交通・交換を具体的事例に従って整理します。
2)理論的本質__現実的生命の意識を本質を構成する形として捉え、意識が働き・機能を予感させる。社会体にもあてはまることは意識をもたない天体にもあてはまる。
3)実践的本質__本質規定で与えられた結果の親である原因を具体的に説明して生命の活動の枠組を捉える。
形式を種・種類(kinds)として整理してみて下さい。
「もの」の次に種類を見分ける。
ものの見方考え方の第二歩目です。
■(反)放送リポーティングの理論(理論的本質)
●要素(factor)規定
マーター(英語)マティール(独語)から出発する思想的立場は、まず既成概念、思い込みの思想、旧時代的な思想と決別し、いかに自由にものの見方を獲得するか__に立脚点があった。時代を解体し新しいぼくたちの時代を創造するのだ。無色な眼で現実をみるのだ。佐藤正明の青春時代は、自民党的世界観、社会党的世界観、公明党的世界観、日本共産党的世界観から自由になって、新しい無色の世界観をみつけることだった。そのためには、巨大なエネルギーを必要とした。ゼロから構築した。
平成13年3月18日 NHK総合テレビで夕方『課外授業』が放映された。出演者は舞踊家の勅使川原三郎(てしがわら さぶろう)氏で 出身の小学校で、小学6年生との授業風景でした。光・水・風・空気など物質(マーター、マティール)から出発し、光を舞い、風を舞い、水を舞う。光に形を見い出し、光を舞う。水に形を見い出し水を舞う。風に形を見い出し風を舞う。子どもたちは水の出る水飲み場へ行っていつも見ている、使っている水に対して、「水って何んだろう?」と水の働き、水の形を水から見つけ出そうとする。水はどのように形を変え、水は動いたか、水の力を見つけ、水に働きを見つけようとする。新しい発見である。働きを呼吸に求めている。勅使川原三郎氏の芸術の目的は呼吸の発見であろうと思われますが、佐藤のこの論理展開を芸術に高めている。この芸術家を絶賛したい。若い芸術家が誕生していることも驚きの一つだったが、翌日、日本経済新聞、平成13年3月19日(夕刊)の『人間発見』で勅使川原三郎氏が取材され、「欧米の模倣でもなく、日本の舞踏でもなく、身体感覚の揺らぎを独特の動きで表現する」と報じた。
注目される芸術家として この新聞の報道(取材)をご覧下さい。
風を舞う 光を踊る
舞踊家 勅使川原 三郎 氏
■世界各地でコンテンポラリーダンス公演
踊りの基本は呼吸、新作は光をテーマに
クレーの絵からもインスピレーション
舞踊家・振付家・勅使河原三郎氏(47)はコンテンポラリーダンスの旗手として内外の舞台で活躍する。空気や光など周りとのかかわりを重視、欧米の模倣でも日本の舞踏でもなく、身体感覚の揺らぎを独特の動きで表現する。欧州の主要なバレエ団や劇場から日本人振付家として初めて創作を依頼されたこともあり、パリ・オペラ座での新作振付も最近、決まった。
この前パリ・オペラ座に行き、芸術監督のブリジット・ルフェーブルさんと話をしました。二〇〇三年九月からのシーズンに作品がほしいと言われました。オペラ座ガルニエ宮で振り付けのほか照明、美術も担当します。僕のダンスに対しての理解、アプローチの仕方が確かだから頼んだのだと言ってくれました。
次はダンサーを選ぶために行きますが、フランクフルト・バレエ団などで創作を頼まれた時のようにワークショップをたっぷりやらせてもらう。振付家とダンサーが相互理解する時間が必要なんです。
踊りの基本は呼吸です。集中力を高めた時、感情が加わった時、無限にある呼吸の仕方と、体の使い方をどう同調させるか。形として再現するのではなく、どのように動きを生きたものにするかが重要なんです。良いダンサーは呼吸への理解が早い。
僕のダンスの原点は山奥で首根っこまで土の中に埋まった体験にあります。八〇年代初め、福島県の桧枝岐で開かれたパフォーマンス祭で川べりに縦に埋められました。ものすごいんです、圧力が。夏なので夕立が降ると地面が膨脹してきます。地中生物の気持ちがわかりましたね。
八時間ほど土の中にいたんですが、筋肉が収縮して立てないし、歩けない。テントに連れていかれ、血行が戻ってきて立ってみると体が空気によって支えられているような不思議な感じなんです。人間の体って身体に触れる空気とそれを囲む空気をも含むものなんだと実感しました。
光をテーマにした新作「ルミナス」を二十日からシアターコクーン(東京・渋谷)で立ち上げる。ロンドンのワークショップで出会った盲目のダンサー、スチュアート・ジャクソン(22)が参加する。同作で秋から欧州ツアーを行う。
九六年からロンドンで教育プロジェクトを行っていて、昨年は半年かけて作品も仕上げたんですが、スチュアートも参加しました。彼は生まれつき全盲で、ワークショップに来た時は言葉を発することもなく、ひとりで歩くこともままなりませんでした。
それが急激に変わったのです。ダンスをすることに大きな喜びを感じ、経験したことすべてが新鮮なのか、その変化を全身全霊で受け取っていきました。人の気配や音楽など周りの環境からもたらされる感覚を即興的直感によって動きに組み立てていく。
プロのダンサーでも難しいことを学びとっていったんです。体を何度も大回転させても平衡感覚を失わないんです。僕も自分でまっくらにしてやってみたけれど、できませんでした。スチュアートから受けた衝撃で、光とは何だろうと思って今回の作品を作るきっかけになりました。
彼の姿が画家クレーが描く天使のモチーフの絵と重なるんです。クレーも晩年、筋肉が硬化する難病にかかり、最低限のことしかできない中で天使を描きました。スチュアートは目が見えなくても自ら光を放っているのです。(聞き手は編集委員 河野孝)
風に働きをみつける。光に働きをみつけるには 要素(factor)の働き・運動の特徴を一つ一つ風や、光をイメージしていくつもの概念に把えなければなりません。
みなさんは、風や、光はどんな風にイメージされますか?
みなさんの物象化(連想ゲーム)を身体で表現(身体言語)してみて下さい。たくさんの連想ゲーム(物象化)を生み出すのです。
そして、ここで以下 表記の項目は要素規定つまり、マーター、マティールの働きと機能です。
欧米における知性は働きや機能にルールを求めるのです。ものの存在は、このルール(秩序)の中にあるのです。科学的です。新聞の記事の中に パリ・オペラ座の芸術監督ブリジット・ルフェーブルさんが話されたことを勅使川原三郎氏はこう言っています。
「僕のダンスに対する理解、アプローチの仕方が確かだから頼んだのだと言ってくれた」と。
その通りです。アプローチの仕方が確かなのです。構成が本物なのです。
これは、佐藤正明がみなさんへお伝えしようとしているのは考え方、ものの見方のヒントにすぎません。
事物の本質から形式が与えられました。形式を抽出するヒントが種類に分けることだ、といいました。
ここでは、事物の働きと機能を以下にヒントを求めます。
ここにあなたが考える真理といえる考え方を軸に展開してもいいのです。
(factor)
◇素因、要因、要素
◇因数、因子、係数、率。
◇代理、(遺伝)因子、因数分解、
仲買人、問屋
◇性能、言語能力、
◇能力(記憶力、推理力、知覚力、言語能力)
◇大学(学部、教授団(会)権限)
◇事実上の、実際の、代理の
◇事実、動かしがたい事実、行為(なされたこと)
実際、真相、(実は……)犯行、罪の事実、
◇代弁人、現実、申し立て事項、現場、工場の
◇原動力、差配人
◇正確に、的確に こまかいところまで、注意して、きちんと規則に従って 部分に分け 群に分け、 切り裂いて区分する 分かつ。境する、一致させぬ
◇de fact. circumstance
◇結果をもたらすのに助けとなる
◇(論証)展開 (生物)進化 配備の変化(軍隊)
◇種からの展開(進化) 影響を受ける 感化する
◇状態が生じる。基礎的な構成要素
上記の用語を一つひとつ辞引でふくらませてください。働きのダイナミックな動きを表現するのです。あなたはここで、この働きや機能の中に対立物を疑視します。矛盾を生み出す契機は目的因にあるのです。
勅使川原三郎氏の苦悩は、呼吸という目的因が協働という自己精神の対象化の過程で、存在という個別化の中で生じる人間の交通の矛盾なのです。勅使川原三郎氏の呼吸は禅的なところもありますね。彼は日本人なのか、それとも矛盾をここに求めるのか、日本的なるものと欧米的なるものがここにあります。彼の理解する彼の芸術です。
呼吸は色即是空なのでしょうか?
キリスト教的矛盾とは、肉体は身体言語を獲得したが、肉体は亡びる。人間と人間は呼吸をおくり、そして呼吸をもらう。そして呼吸を感じ合う。
肉体(存在)の限界か? 呼吸の交歓と交換は生きている歓びの讃歌でもある。だが、永遠の芸術ではないのだ。
彼の芸術は死滅する。生の悲しみでもある。
人間の現実的生命意識は こうして 現実的生命活動を繰り返し子孫に伝えられていく。
要素規定(factor)は現実の芸術から学ぶ。
あなたはここで事物の働きをみつけました。
■(反)放送リポーティングの理論(理論的本質)
●目的(object)規定
1) 譲渡しえない生命活動の交換と協働はこの関係を奪われては酸素が奪われると同じように相互に切り離しては死滅する。本質との関係から目的因が生じる。
2) この目的因は、生産的生命活動相互の交換=協働、全体との連関の中でのみ成り立つ。
3) この目的因は更に弁証法的論理の新しい発展と展開の要因となる。
4) 原因は4つの局面(本質、形式、要素、目的)を通じてこの生み出された概念を目的因として抽象する。
更にこの目的因「点」は全体に統一されて把えられる。
5) 目的因「点」は場において実現される。場は活動の場である。
6) 目的因・協働の概念をそれ自体から規定し、点は場を得て、概念の本質は三つに分裂する。
7) 目的因は無限に解放する。
8) 目的因は死ではなく生である。幸わせである。
9) 目的因は幸わせを実現する。展望と希望。
10) 目的因を無限に解放するといいましたが、現実社会の総体ではなく生命意識を無限に解放することです。
マルクスの共産主義社会も、アメリカ映画の結末もわが国における文学運動や社会運動も精神における解放であって有限な事物(物質的現象)の解放の意ではありません。
『ディクテーティング研究』第6号 21頁 ぼくたちの仕事の目的についてこう言いました。
『皆さんは描かれた実践の目的を自らのものとして、新しい時代の、21世紀の新しい生活をつくっていくことができます。トランスクライビングの実践であるメディアミックス&ソフトノミックス/との相互の交換=協働は、分散型共同企業群全体の中で、その連関の中で成り立っています。その諸関係は対等のパートナー(夫婦関係)シップに基づいています。
日夜、トランスクリプションを制作することで成り立っています。
これこそ、この分散型共同企業群のゴーイングコンサーン(企業永続性)を守っているのです。
トランスクライバー各人が、自分の仕事を守っているのです。どんな知的生産会社にも例のない、高効率を達成し、いわゆる間接部門といわれる人は一人もおりません。スタッフ全員がトランスクリプションの生産者であり、これは、新しくメディアミックス&ソフトノミックス/を本局にこの分散型共同企業群のすばらしい発展と展開の要因になるに違いありません。
これが実践の目的です。本局と子局の出来高制に基づく対等の、真の平等の繁栄が目的です。そして、生産物であるトランスクリプションにディクテーティング・テクニックを含むディクテーション学が実践の永遠の本質として、トランスクリプションに遺伝し、トランスクリプションの成果物にトランスクライバーの魂を入れて、そして、手法が新しく開発され、スキルを蓄積していくのです。テープが入って、出ていく。蓄積しているのは実践の永遠の本質です。自己実現への道です。トランスクライバーとしてアイデンティティの確立です。類的存在として「まこと」の道へ通じていくのです。自分の仕事は神から与えられたもので仕事が「くっついて」くるでしょう。「仕事ありませんか」という言葉は消えていくでしょう。正しい行為には福が「くっついて」くるのです。こうして永遠に実践が続くのです。仕事が「くっついてくる」平常心というのは、例えばメディアミックス&ソフトノミックス/においては、常に仕事を怠りなくしていること、仕事を下さいという営業も、与えられた仕事をしっかりすること__この意味が理解できなければなりませんね。こうして仕事がくっついて来るのです。この感触を掴んで下さい。
自己実現はあなたにとっても神(先祖)の命令であり、神の命令に「あいまいさ」があれば、神から与えられた仕事でないかも知れませんね。結果はあいまいになりますね。
「平成6年度の年頭所感」を参考にして下さい。これは建前であるけれども、適材適所と平等主義で対応していきます。
ぼくたちは、まず、実践的側面とは何か、実践はどこから来たのか、どこへ行くのかをいま勉強したわけです。初めてトランスクライビングを行うあなたは、実践という概念の中に含まれるいろいろなことを学びました。』
文学運動や社会運動の挫折は、生命意識の解放という目的に止揚すべきで、この意味が分らないのです。
あなたにとって愛の結末はどうなるのか?
そして3)と6)へ続く。
(object)
◇前に投げられた物
◇行動・思想・感情などの目的・研究目的
◇客観・対象、目的語
◇反対を唱える。尊敬される。
◇客観的に物を観察する。描写すべき物体の
◇客観主義・客観性 目的地・目標
◇遠近画法、外物の描写に重きを置く。
◇契約、拘束力、責任、果すべき義務、義理
受けた恩義
◇覚官に感ぜられるもの
◇目的、主意、主旨、
目的物、目的体、客体、対象物、具現化する
◇見たり、触れたりできる。
◇material thing 事、事柄・事件
◇事情 形勢 仕事 有形無形の存在物
◇思惟する実在物 然るべき物、文芸・音楽などの作品
◇新聞雑誌の表題として用いられ、想像力に訴える無形の事物をさす
◇熱望する目的を言う 見本・標本・実例
◇学習希望者へ前もって示す、料金価格(目的をもった人)
◇行動を通して実感する感情や行為の目的
(end)
以上
理論的本質の枠組、各々説明展開すべき順序について本質規定、形式規定、要素規定、目的規定について述べました。
これら諸規定をどう扱うかについて実践的本質の中で理論をくわしく説明したいと思います。
つまり
■(正)現実はこうなっていますよ、を現実的歴史的本質
■ (反)理論的本質で本質規定、形式規定、要素規定、目的規定と原因の4つの局面を展開し、
■ (合)実践的本質「約束ごとにしたがってやってみよう」
1) 実践の現実的歴史的本質(実践の過去の問題点)
2) 実践の理論的本質(本来の実践の意味)
3) 具体的な実践の例(具体的な細かい約束事)
次回は■(合)実践的本質に入ります。
■放送リポーティングの実践的本質「約束ごとに従ってやってみよう」
1 実践の現実的歴史的本質
「もの」の考え方の一つを学びました。
その一つは、
1)「現実はこうなっていますよ」という現実的歴史的本質。
次に
2)「こうしたほうが望ましいよ」と考える理論的本質
そして
3)「約束ごとに従ってやってみよう」と行動する実践的本質
この1)、2)、3)は弁証法の正、反、合の考え方です。
正とは何であり、反とは何であるか、合とは?
この内容を知るに至るにはたいへん苦労しました。佐藤正明は独自の規定を生み出しました。
みなさんはこの「もの」の見方をこうした弁証法で考えると正しい考え方、見方ができます。K・マルクスは否定的な意味でおもしろい男だなー、と思うけれども、これは1850年代のヨーロッパの知性でした。21世紀ぼくたちの日常性の中へ入ってきたのです。断っておきますが、唯物弁証法ではありません。弁証法に唯物をつける必要はないのです。
この弁証法をどのように展開するのか、をこれまでの「放送リポーティングの進め方」は、展開してきました。佐藤の考え方、進め方、展開の仕方がお分かりですか? 立体的になっているのが分かりますか。つまり、弁証法的に本質規定、形式規定、要素規定、目的規定を説明展開しているのです。弁証法という形式の中で諸規定を行っているのです。この思考の技術を身につけてください。そして、理論的本質の展開の中であなたは新しい理論を創るのです。つまり本質規定を行い、形式規定を行い、要素規定を行い、そして目的を規定するのです。
さて、「現実はこうなっていますよ」の現実的歴史的本質は現状の分析です。歴史の分析でもあります。現状を分析するには繰り返しますが、
1)現実的本質 人間の交通、協働
2)理論的本質 現実的生命意識 過去の考え方、「過去」の理論の歴史
3)実践的本質 現実的生命活動 実践・行動の特徴・性格
現状分析は本質・形式・要素・目的規定を、1)2)3)に適用しながらこれを分析するのです。
本質、形式、要素、目的規定の使い方です。
思考は分裂する。あなたの頭の中は大丈夫? これが弁証法のさわりです。頭の中は深く(ディープ)遠くなります。深海が見えてきたら本物に近づきました。繰り返して読み直してください。考えながら立ち止まって考えてみてください。
NHKテレビの報道は砂辺の浅瀬でかわいらしい報道をしています。これでいいのです。
視聴者はこの程度の報道が手ごろなのです。「放送リポーター」を目指すあなたはまず思考の箱、展開の順序だけを頭の中に入れ、この放送リポーティングの進め方の考え方を模倣することから入ります。そのためにははじめに紹介した実際のNHKラジオの報道番組を暗記して、それを繰り返し話せるようにしてください。模倣から入ります。当面これだけでOKです。
各諸規定の性格、働きを考えながらリポートするのです。これを土台に自分でつくっていくのもいいでしょう。それはあなたらしい個性あるリポートになるはずです。
本質・形式・要素・目的規定の順序でリポートするだけで、各諸規定の約束ごとにとらわれず、話しができるだけでたいしたものです。日本人ばなれした日本人です。ここから、この入口から入りましょう。こうして模倣と訓練を通して、本質とは何かなー、形式とは何かなー、要素、目的と考えてお話しをすることから入ります。
平成13年4月9日は、東京保谷市の「東伏見稲荷神社春季大祭」が行われます。佐賀市の松原神社では「日峰さん春まつり」が9〜12日まで開かれます。インターネット放送やホームページ、ブロードバンド放送、携帯電話放送で、3分〜5分の放送リポートの資料を集めてやってみませんか。できるかな? 地域の文化情報がターゲットになるかも知れません。カメラマン、音声さんとともに取材(ロケ)に行くのです。
ここで放送リポーターの人格が問われることもあります。いわゆる民放テレビ局の芸能リポーターです。マスコミのあり方が問われるのですが、ここでは人間的本質力が多数の視聴者に共感と感銘を与える人間リポートの立場にあり、覗き見やこきおろし、悪意に満ちたあらさがしのためのリポートではありません。本来の放送ジャーナリズムのあるべき姿を求めています。人間が人間社会で生きていく多くの共感を求めて、リポートする立場にあり、人間のもつトラウマも良識の中で見、位置付けようとするものです。そのような立場にたったリポートの進め方であって、そしてその理論的枠組みであって、こうした人間観の立場に立っています。こうした人間観の立場に立つがゆえにこの理論的枠組みが必要なのです。それは教養と知識による人間観であって感情や心理による人間観ではありません。感情や心理、心情の人間観には理論を必要としないのです。芸能リポーターとは一線を画した放送リポーターです。
次回は「こうしたほうが望ましいよ」(望ましい姿、あるべき姿)はどんな展開になるでしょう。
■放送リポーティングの実践的本質「約束ごとに従ってやってみよう」
2 実践の理論的本質(本来の実践の意味、こうしたほうが望ましいよ」
放送リポーティングは、本質、形式、要素、目的規定の順で論理を展開することを学びました。
大切なことは日本語で考えないで、英語で考えることです。放送業界は戦後生れた産業で、アメリカから放送に関する業務を学びました。放送用語は英語です。いわゆる映画界とは異なっています。映画業界も出版業界も戦前からあった古い産業です。仕事の用語が微妙に違うのです。英語を使って仕事をします。
まず、みなさんは取材対象を英語の辞引で認識します。わが国、日本古来の対象は除きます。
英語の辞引は英・英辞典で取材対象がなんであるか英語による考え方、ものの見方を学びます。今度は英語を広辞苑で引く前に、更に英和辞典で理解を進めます。英語での考え方が分ってそしてはじめて、広辞苑を手にします。
言葉としての「ふくらみ」を理解します。広辞苑の説明を広辞苑で引くと更に「ふくらみ」が増します。偏見のない本来の意味を理解します。そしてあなたは、今度は現実を見るのです。距離感を感じることでしょう。
問題意識が生れたら、それにそった文献や情報を探します。働きを考えてみるのです。
この時、例えば、異なった要素を結合してみて下さい。思わぬ展開をします。独身男性に独身の女性、既婚の男性に独身の女性、既婚の男性から女性を分離(離婚)し子どもを結合したり、ドラマは思わぬ発展の軸をもちます。結合、併設、共存、組み合せ、などキーワードです。
こうして現実の仮想モデルを描きます。現実に適用して考えてみて下さい。理論は現実の「見えない」部分を見ようとするのです。次にその現実を探します。
あなたの分析は更に深まります。
また日本人は一般的にピラミッド型思考ができません。欧米人のピラミッド型思考はこの論理展開がそうです。日本人の、このピラミッド型思考がむずかしい理由は形式規定が不得意だからです。
日本人は一般に内容をよく理解しています。それを形として現わすことができないのです。内容の説明ができても形として整理できないからです。それは日本語のもつ特性が原因です。法律の形式である法律の題名(タイトル)は内容の長々とした説明のタイトルで世界の恥の一つです。
英語の一文字が日本語では長々とした内容の説明になるのです。本質から形式を抽象するには形式規定の形式の現らわし方を勉強しましょう。
内容(本質)から形式をジャンプし、要素としての働きをブレンストーミングやKJ法、マトリックス、その他様々なアイディア抽出法(モノの働き、機能)によって日本人は生み出してきました。欧米で理論が生れ、日本人によって応用できた過去の一面がありました。
しかし独創性の開発をいかに進めるかはこの本質規定、形式規定、要素規定、目的規定によってのみ可能なのです。
独創性の開発は日本人が得意とするアイディア抽出法と結びつければ、より効果的となることでしょう。日本語で考えるな! 英語で考えろ は、ここに理由があります。アイディア抽出法だけでは、第三の国民なのです。
アジアでリーダーシップを発揮するには、特にシンガポールの国民を納得させるには、やはりこの論理展開しかありません。ヨーロッパやアメリカで高等教育を受けた新しいテクノクラートにリーダーシップを発揮しなければなりません。
日本人にとって、完結された理論よりもアイディア抽出法による提言の方が心地良いかも知れませんね。
日本人の集団主義は調整型リーダーシップが求められた。
あなたは旧守派か? それとも革新派か?
今、革命的なリーダーシップが必要な時です。政治やビジネスや社会においても行動の自己構築力が必要です。しかし日本人は反対に調整型なのです。
みんなで仲良くコンセンサスが必要なのです。経済の構造改革や規制改革がなかなかできない理由です。集団主義を破壊しなければなりません。いつの時代も老人と若者の対立があったが、若いみなさんは、新しい21世紀の時代に自分の考えをしっかり持ってリーダーシップを発揮していただきたいと思います。
それは新概念を生み出す独創的な理論の自己構築力です。ここにいかに感動と共感・共生、そして自由と対等の喜びを求めるのかが求められます。
学者の論文もほとんどが、アイディア抽出法(提言)か、調整型か、内容説明型かでしかありません。日本列島沈没近しです。
独創はどこから生れてくるか 考えてみて下さい。
ライターのコンストラクションのつくり方にアイ・ティ・コムの篠原 直氏のKJ法といえる、市町村(中見出し、小見出し)、都道府県(節・章)、日本列島(4つの島)(章)、日本(書名)がありました。始めにコンストラクション(レジュメ)をつくらないで、取材に入る方がおもしろい、という考え方です。
これを頭の中に入れて取材しているのです。本の筋を追うのです。市町村や都道府県の箱に入れ、整理しながら取材しているのです。ディスコース(談話)は思わぬところへ飛びます。これが新しい小見出し・中見出しのタネになります。
構文性と談話の衝突です。働きが形式を突き破るときです。テープディクテーションの可能性と有効上にある新しい概念が生れるときです。
ぼくたちはここに仕事の喜びを求めています。ここにこそ発展の思想が生れるのです。
日本人としてはレジュメをつくって取材に入る方法とは逆といえる方法が、思わぬ論理を構築しているのです。
これを正しく理解し、位置づける必要があります。
他方、日本、日本列島、が先のコンストラクションはピラミッド型思考です。前者はテーマや作者(著者)によりけりで論理展開とは異ったコンストラクション(構成)の違いとも考えられます。
独創性と応用は異った働きをします。
欧米人の独創性と日本人の応用という得意な発想の相違がある、という点に話しをとどめたいと思います。
応用には土着の発想が求められます。しかし、それが国際商品になるには、欧米的な物象化による機能操作それ自身が、インターナショナルでなければなりません。「インプット」があるから「アウトプット」があり、INとOUT、延長の思想(システムとしての無限延長)などのことです。
しかし、システムとしてドンズマリの電話器、電話器から電話機への発展は、iモードの機能を付加することによって、ネットワークがインターネットと結合したのです。モバイルコンピューティングの可能性を拓くものでした。システムとして延長できないと考えられていた電話器が電脳空間を獲得したのです。
ネットワークとはいえタテ系概念は延長のドンズマリを象徴していましたが、世界的な電脳空間に侵入していくのです。そして電話機は個人個人が所有することによって、一人一人の人間の存在という極少単位になることによってドンズマリという延長の概念の限介を解消しました。
個体と延長概念、単体とネットワーク、単体は無限多と結ばれることによって単体は解放されるのです。文明において西洋哲学の限界を越えたのです。
INがあるからOUTがある。男がいるから女がいる。ドンズマリと無限延長は、人類の長い歴史の西洋人的物象化の象徴でした。
アメリカのニューエコノミーはIT経済の繁栄をもたらしましたがネット小売が中心の消費経済でした。インターネット小売りの消費経済がIT経済の本質でした。
そういう異なった点でiモードは確かに西洋文明を越えつつあるのです。技術の革新が経済を動かすのです。
西洋文明の哲学、──時間とか空間とか所有とか位置、行為の発動と受動、形式と現象、サーカマスタンス、理念、心象と表象そして鏡映、イスラムにおける映像、など一定の理解をした上で、 この論理展開は、独善であってはなりません。
そして、佐藤正明が勉強した、愛するモーゼス・ヘスは、アイデンティティという同一性について、絶対性を普遍性へと止揚し、K・マルクスは同一性の成立による同一性の転倒であったこと、そしてウラジーミル・レーニンは形式と内容の闘争であった。イデオロギーが思想として脱落し、今では無思想性になったことにより、これらは単なる視角にしかすぎないと思う。
しかし、アイデンティティ(同一性)の論理はまだここから一歩も前進していない。佐藤は「一にして多、多にして一」と考えています。 論理に対する視角としてアメリカの大学生と同じようにただ勉強していきたいと思う。
あなたの心の映像を物象化といいますが、それは何によって構成されているのか? と質問したいのです。あなたの自己精神は何によってできているのかと聞きたいのです。あなたのリポートにあなたは正直でなければなりません。
日本人の物象と、とりわけ欧米人の物象はこのようにIN PUT OUT PUT、延長の思想、時間、空間、位置、所有など概念を基礎とした哲学の中にあるのです。しかし、日本人の物象は何に基づいているのでしょうか?
これらは分析の視角に影響を受けます。英語で考えろ、日本語で考えるな はこのような物象化の土台の上にあるのです。
英英辞典→英和辞典→広辞苑といったのは土着する日本人の観念(概念)に翻訳して放送リポーティングの「あるべき姿」「望ましい姿」を求めています。それは西洋の思想と東洋の思想の橋渡しです。
同業他社との競争力、民放アナウンサーとの差別化、NHKアナウンサーとの品性における差異化をここに求めます。
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