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コンポージイング Composingの仕事

 社内イントラネットに投稿された職名変更のプロセスを公開いたします。このプロセスを通して、ぼくたちの仕事がどのような経過をもって発展してきたのか、描かれていると思います。社内イントラネットからにじみ出る仕事に、応募者の参考になればと思います。

週刊月刊誌、単行本、インターネット電子書籍、ケイタイ電話文字情報コンポージイング
OCRによるデジタルテキスト再生原稿

コンポージィング(composing)電子組版は、原稿整理に基づいた組版編集で、組版に関する編集知識がなければできません。かつて原稿整理として独立していた業務(工程)は、組版原則へ一つの工程として統合させたのがニュービジネスです。コンポジショニストとして出版社の外に独立しました。原稿整理の進め方と原稿指定のあり方を学習。出版社の編集者が電子組版に関して、幅広く編集権を行使しやすいようにパートナーシップで支援し、コンポージィングノートという形式で原稿整理上の問題点を申し送りするという、パートナーシップ(外部委託による業務の役割分担)による業務の仕方を開発してきました。著名な著者による書籍が中心です。


1.コンポジショニスト(compositionist)の学習と仕事場 (2002/08/01)
コンポジショニスト(compositionist)学習のテキスト一覧
 コンポジショニストの仕事は、以下、学習のためのテキストとして指定します。
 コンポジション(composition)は、表記法と組版原則(基本版面)から成り、やはり外国から輸入された表記法を土台としている。本局は、『オックスフォード大学出版局の表記法と組版原則』(小池光三訳 ダヴィッド社 2,800円)が、コンポジションの本質と形式を現わしていると評価しています。
 ぼくたちが学習しなければならないのは、ここに描かれた全体像をコンポジションに関する知識とします。
 さて、座学一覧は、
本局『ディクテーティング研究』第5号
本局「M&Sディクテ作業基準」
文化庁『公用文書き表し方の基準』
日本エディタースクール『標準 編集必携』
日本エディタースクール『標準 校正必携』
岩波書店・角川書店『国語辞典』送り仮名基準
成川豊彦先生『成川式 文章の書き方』(PHP研究所)
日本エディタースクール『パソコンで書く原稿の基礎知識』
日本エディタースクール『文字の組方ルールブック』(タテ組編)
日本エディタースクール『文字の組方ルールブック』(ヨコ組編)
日本エデイタースクール『校正記号の使い方』(タテ組・ヨコ組・欧文組)

実践
新規コンポージィング
直し・修正 コンポジション

 今までの「タイピングノート」は、「コンポージィング ノート」(composing note)に変更します。英語書きを入れてください。理解を促進します。
 コンポジショニストの制作した原稿は、「コンポジション スクリプト」(composition script)と言い、原稿を出力した場合、「コンポジション ハードゲラ」と呼ぶようにしたらどうでしょう。
 電子組版の制作、電子基本版面の制作、テキスト納品の場合は、テキストメイクアップなどと呼んでおかしくありませんか? 自分たちで、仕事場用語集をつくりましょう。


2. コンポジション―現代用語としての思想(2002/06/04)
コンポジションの現代用語としての思想
【原義】英語のcompositionに当たる。広い意味では「創作の方法」とか、「その組み立て」も意味し、「構想」にも当たる。また美術用語として「構図」も含む。字引には「作文」とも訳してあるが、これは修辞学の名残りである。

【解説】一般に芸術や文学の創作原理となっていた「統一体」の概念から出発した文章用語である。そして修辞学によって助けられ、文章構成法をも指すことになったので、19世紀の文典とか、テキストブックにこの名を冠したものが多い。たとえば明治年間から日本で愛用されたW・スウィントンの『英作文の手引き A School Manuel of English Composition』(1887)など、この用語は文学理論にも早く適用されていたが、「作詞法」を特に意味していて、例のポーの『構想の原理 The Philosophy of Composition』(1846)なども、自作の詩を構成したいきさつを説明したものである。(『文芸用語の基礎知識』)

現代用語としての意味
 コンポジションは、現代文芸用語として確立していると考えられる。用語として概念が確立しているのだ。
 デジタルテキストタイピストの未来の職名として「ナレッジ」を付けるべきかどうか、苦慮している。確立されている概念の自立と独立性は、かえって「ナレッジ」を付けることによって、今日的現代性を獲得できる一面もあるが、伝統的な歴史といえる文芸思想を立脚点とすれば、軽率な感もある。
 職名の変更について、21世紀のIT経済下における1980年代半ばから胎動を示したニューメディアは、書籍の制作過程にコンピュータが導入され、植字工は廃職となった。この時点で、ニューメディアは高度情報化人間社会へ移行した生産工程を獲得した。
 それは産業革命にも似たものだった。こうして書籍制作にコンピュータが導入され、プレプリンティング工程は一変した。こうしてこの工程に新しく登場したのが、初期ワープロタイピストであったが、「プレ・デジタル時代」を特長づけた。
 21世紀に入るとIT経済は、「デジタル時代」を迎え、デジタルテキストタイピストとして旧時代の「プレ・デジタル時代」の延長に階段を上がったが、それは自らのアイデンティティを示すものではなかった。つまり職種の独立ではなかった。
 書籍生産工程における産業革新は、自分たちは出版業界における自分たちのアイデンティティの確立を求めた。
 こうして現代文芸思想と現代用語の伝統を、産業革新の生産現場に自らの立場を位置付けることができたと思う。
 そう考えていくと、インフォメーション・テクノロジーといえる産業革新がもたらした現代としての歴史性は、「ナレッジ」を付けたほうが現代的だともいえる。つまり技術革新がもたらした新しい職名としての意味もある。
 みなさんのご意見をお聞かせください。「デジタルテキストタイピストの部屋」にご投稿ください。コンポジショニストという英語は造語であっても、少しもおかしくありません。バッチリと通じるでしょう。


3. 職名変更のサーカマスタンス (2002/05/07)
本投稿の目的は、DTタイピストの職名変更に関するイントロダクション(序説)になると思う。
 思えば、ワードプロセッサーの発明から10数年で、ワードプロセッサーの時代は終息した。この時代、ハードウェアとソフトウェアの言葉が生まれた。
 21世紀を迎えた2001年は、わが国におけるインフォメーションテクノロジー(INFORMATION TECHNOLOGY)元年であった。
 ソフトウェアは、インターネットメディアが媒介して世界を駆け巡る。インターネットはメディアのひとつとなった。インターネットメディアも、あと2、3年のうちに大きな変化と進化を遂げるだろう。それはこの不況の突破口となるかもしれない。
 
 ぼくたちはニュービジネスとして産声をあげ、自ら成長し、自ら脱皮し、自ら進化しなければならない。この間、初期ワードプロセッサー時代の同業他社は、あの世に消えていった。ぼくたちは出版業界に棲家を求めた。この棲家で、更に脱皮しなければならない。脱皮して出版業界という野原を自由に飛び交い、自分たちの求める春がやってきたとしみじみ感じる。
 工業化社会における科学技術の進歩は、テクノロジーの進歩でもあった。過去の工業化社会のハードウェアは、働く者の教育研修を通して再教育することにより、いわゆる新オペレーター技術を習得し、合理化に対応してきた。
 2001年インフォメーションテクノロジー 情報技術の登場は、ソフトウェア自体の大革命で広義のオペレーティングという意味もあるが、ソフトウェア自体による「ものの生産」という、コンピュータによる情報技術を駆使した時代を迎えたのである。
 もはや労働者の再教育ではすまなくなった。世代の交代を意味した。
 ぼくたちは情報技術による固有の知識を、ものの生産に「適用」する時代を迎えたのである。この点で再教育して企業の合理化に対応する労務管理の時代ではなくなったことを意味する。
 コンピュータテクロノジーを駆使して「何をいかなるものを生産するのか?」。製品自体の生産技術が求められる時代を迎えた。こうして過去の工業化社会は、情報社会へ移行したのである。
 形のあるものをつくるオペレーティングと、形のないものをつくるソフトウェア(利用技術)のテクノロジーが情報化社会の生産物となった。
『現代用語の基礎知識』によれば、ソフトウェア softwareとは
「コンピュータが作業する手順を、コンピュータに適した形で記述したもの。プログラムとほぼ同じ意味だが、現在のソフトウェアは複数のプログラムの集合体になっていることが多い。パソコン本体や周辺機能など形のあるものをハードウェアとよぶのに対して、形のないプログラムをソフトウェアとよぶようになった。一般にソフトと略すことが多い。なお、パソコン上で扱う文書や画像などはデータといって、ソフトウェアとは区別される。
 映画やテレビの演出や演技、音楽、芸術、絵画なども、そしてデータなど、ソフトウェアとよんでいいだろう。
 ぼくたちの理解を促進するためには、ソフトウェアをテクノロジーとよぶのが正しい。
 日本人の多くはテクノロジーとよぶようなことばの概念が希薄だと、佐藤は思う。
 英語の字引によると、テクノロジーとは、古くは工場や新しい機械が導入されて、機械を操作する「心組み」、実践的な経験的方法、設計といえる下絵などデザインする意味もある。
 こんにちでは、作曲にもコンピュータが利用され、先進の技術として活用されている。
 テクノロジスト technologist には、エキスパート expert 熟練した、老巧な巧者な、という意味があり、そしてエキスパートは experience 経験や体験と同語源で、経験をとおして知った知識なども含まれて、現代アメリカでは同じような意味で使われていると思われる。
 2002年現代アメリカにおいても、わが国においても、過去10数年のワードプロセッサー時代からコンピュータテクノロジーの現段階とは、このソフトウェアテクノロジーは、インフォメーションテクノロジーに発展、進化したのである。インフォメーションテクノロジーは、みなさんもよく知っているITとよばれ、情報化社会はIT社会ともよばれるだろう。そしてIT経済が、ニューエコノミーとアメリカでよばれている。
 こうして工業化社会は、生産工程がコンピュータに代替し、コンピュータに制御された社会になった。
 出版業界や新聞業界は、1980年代中葉にコンピュータが導入され、ニューメディア化によって、ぼくたちのニュービジネスが誕生した。編集部の外注が新しく展開され、ファクシミリによる送稿、原稿整理の外注、そしてファクシミリによる校正から電子メールによるデジタル校正へと発展の予感がある。みなさんはこの流れの基礎を『ディクテーティング研究』第8号 25頁を参照されたい。
 印刷のコンピュータ化は、植字や写植や本文データはコンピュータ化し、ぼくたちはここに進出した。
 ぼくたちの仕事は、更に進化しなければならない。原稿整理や組版に対する作業工程の自己完結性を求め、工程における書籍制作の完成度を高めるために、それは品質の高度化につながるが、with assisted information technology という口上があるが、自己完結性を求めて、原稿整理をとおして、組版へ編集を完結する完成度を求めるためには、直しや修正が知識学習の実践的な勉強になってくる。これが、ぼくたちの仕事の完成度を高める仕事の本質なのである。いわゆる初期新規入力は、オペレーティングの意味合いもあったが、原稿整理ができる編集知識をもたねばならなくなった。
 ニュービジネスとして出発したぼくたちは、ぼくたちの行く手に、原稿整理をしていく力が求められている。それは同業他社を差別化する決定的なカギとなるだろう。
 こうしてぼくたちの目指すべき道は、コンピュータによる組版への専門知識(編集知識)と、そのテクノロジーが、いまや編集者が頼りにする技術となりつつある。
 編集者は知識があっても、あるいはタイムセービィング(時間の節約)のために、外注化を促進するだろう。
 ニュービジネスとしての発展は、更にぼくたち自身が進化を遂げて、コンピュータによる組版の担い手として、自らを位置づけなければならない。
 かくしてDTタイピストの職名変更の意味は、IT時代とIT環境の意味を、変更以来1年半で、その新時代的な変化の意味を勝ち取らねばならないだろう。
 みなさんの目指すべき仕事の領域と到達点(目標)は組版することとなり、それはコンポージング composingとか、コンポジション compositionとよばれ、これが仕事の本質で、仕事の立脚点になります。仕事の内容は「日本語の書き表し方」の専門知識と原稿整理などを行い、コンピュータテクノロジーによる電子組版するということになると思います。
 かくしてこの専門知識である編集知識をもったナレッジ コンポジショニスト knowledge compositionist と規定し、仕事の内容は、いわゆるアシスタント エディターと同意語的な側面もあります。
 そして、コンポジショニストは、コンピュータテクノロジーを強調した生産工程の一分野に橋頭堡を築くものです。自らの仕事の分野を新しく建設するものです。
 かくしてニュービジネスは自己完結することになり、マスコミ出版業界の仕事へと開放されるのです。出版社の書籍制作工程の新しい生産の要素のひとつとなりました。


4 DTタイピストの職名変更 2(2002/04/29)
なんとか、デジタルテキストタイピストの職名のイメージに、革新をもたらし、自分たちのやっている仕事の本質を現わす職名にしたいと、佐藤のこころの中で叫んでいる。
 自分たちの仕事に誇りを持ち、そしてその誇りを現わすことができなければならない。
 
 先日みなさんに、コンポジター(Compositor)のことばを報告しました。
 きのう、もう一回ことばを調べました。
 どうやらコンポジションには、ページネーション(Pagination)という意味もあり、頁数、枚数、ノンブル、頁付けなど、コンピュータを用いて組版を、指定割付体裁にしてあげること。この意味の中に、コンピュータ アシステッド―メイクアップという意味が、隠されています。
 コンポーズ(動詞 Compose)は、活字を組む 植字をする (記事など)を組版にする。
 コンポジション(名詞 Composition)には、
1. 異なった部分が組織される方法
2. 音楽や詩、アートのひとつ
3. 音楽を書く、アート(作品)、技法

モノが異なった部分、モノ、部分、メンバーなどでつくられる方法。
構成すること。構成要素。構図。構造。などの意味もある。

おもしろいことに、コンポジターには、既存の独立した2語以上が結合して新しい語をつくること、という意味もある。語の合成、複合法という意味だ。
みなさんも調べてもらいたいと思いますが、
コンポーザー(名詞 Composer)には、製作者、作曲家、調停人という意味もある。

話はちょっと変わるが、ディクテマシンと呼ばれているソニー製BM-76は、トランスクライバーとも呼ばれている。サンヨーではトランスクライバーと呼ばれている。ソニーはビジネスマシン(BM)と呼んだ。しかし英語で、病院のメディカルトランスクライバーが、医者から「トランスクライバー呼んできて」と言われ、その状況が不満を呼び起こす場であったのか、感情の行き違いは、トランスクライバーが「機器のトランスクライバーを持って医者のところへ行った」。メーカーが機械を命名する時、つまり商品名がトランスクライバーなのだ。アメリカでは、サンヨー製が使われているというように聞いているが、機械の商品名が職名を侵食している商品はたくさんある。ワードプロセッサーも、そのひとつだし、このような例はたくさんある。
そこで、アメリカでは、トランスクリプショニストと呼んでいるところがある。日本語で表現すれば、録音再生原稿制作者とでも呼ぶのだろう。
いろいろ考えた結果、コンポーザーとも違う。それならコンポジショニスト――コンポジションに、人をつけたのである。その現代的過渡的意味を、みなさんはどう理解するだろうか。
古い時代の植字工と呼ばないで、コンピュータ アシステッド による、コンピュータを用いて組版する、組版制作者という意味でもある。タイプセッティング(Typesetting)は、タイプライターからきた言葉でもある。デジタルコンピューティング、あるいはデジタルコンピュータによって組版する人。特に組版というからには、書籍の組版に携わる職名でもある。
リードとして、「デジタルテキスト コンピュータ アシステッド――メイクアップ」 組版の制作といえなくはないか。
デジタルテキスト コンピュータは、ヴォイスデータ(Voice data)、あるいはスピーキングデータと対比して呼ばれてもいい。
本局ではテープトランスクリプションを、変更したいと思う。テープばかりでなく、最近はMDも多くなり、またビデオテープもある。そこでテープ トランスクリプションを、ヴォイス トランスクリプション、あるいはスピーキング トランスクリプションと変更し、速記記号を使う方法と、ヴォイス レコーディング テクノロジーによるトランスクリプション制作の方法とを、明確に区別したいのです。
オーラル トランスクリプションを考えましたが、どうもオーラルには、人間の口にはいろいろな使い方があって、話をするだけではないことに気づきました。口にはその他、食べる機能もあります。どうもヴォイスか、スピーキングにならざるをえません。

コンポジショニスト(Compositionist)は、コンポジションからきたトランスクリプショニスト(Transcriptionist)と同じ造語です。
ニュービジネスは、このような職名の混乱がつきまとうんですね。
みなさん、どんな印象をもちましたか?
みなさん、「デジタルテキストタイピストの部屋」に、意見や感想をご投稿ください。

コンポーズ(動詞 compose)の意味も含まれています。そして、みなさんの作業は、コンポージング(composing)、あるいはコンポジション(composition)などと呼ばれます。デジタルテキストタイピストは、更に進化しなければなりません。


5. DTタイピストの職名変更について (2002/04/22)
デジタルテキストタイピストの再度、職名に対する検討を、みなさんと進めたいと思います。
 めまぐるしいマスコミ出版業界の現状は、勝ち組と負け組が二極化し、それはコストに対する削減圧力と、出版社の選別が進んだことです。一方、OCRによる機器の導入など、環境が変化していることも一因です。「ディクテーティング研究」第5号が発行されたのは、平成7年(1995年)4月で、この時期、パーソナルワードプロセッサーが市販され、一般の市民も使うようになりました。価格は、1台180,000円前後でした。ド素人の参入が一方であり、これ以前は、1台100万円以上する業務用ワードプロセッサーのオペレーターが、一文字3円〜4円程度のコストでした。本局も当時、一文字80銭でした。当時、「ワープロ入力」と呼ばれていました。こんにちでも、変わりません。
 しかし、本局では年頭所感に、ワードプロセッシングという呼称で差別化していましたが、「タイピングノート」の活用を「本づくり」に結合させ、それを適用した、英語でいえばコンポジター(Compositor 植字工)の役割を果たしました。佐藤は、ワードプロセッサーを道具とするワープロタイピストと呼称したのですが、その後昨年、デジタルテキストタイピストに職名を変更し、みなさんの実力は書籍の基本版面の制作を、仕事とする実体へと結合し、その実体は本質となりました。仕事の内容が、本質を目指したのです。
 そこで、イギリスやアメリカの印刷所において、植字工がどのような新しい職名に変わっているか、ヒントにしたいのです。組版を英語で、RULES FOR COMPOSITIONと言います。そして仕上げをMAKE-UPと呼ばれています。
 組版は印刷所で行われていましたが、わが国における現下の現状は、出版社内部のプレプリンティング工程となっています。目的はゲラの状態を、コンピュータのハードゲラとして見たいのと、コストの削減が目的です。
 そこでみなさんにお願いしたいのですが、インターネットで、ワードプロセッシングサービスをしている所とか、印刷所のコンポジターが、どのような仕事の内容と職名に変わったか、調べてほしいのです。それは職能技術としてどのような位置付けになっているかも、調べていただきたいのです。
 本局では、書籍の基本版面を制作する本質を持った職名の変更を検討したく思います。



コンポジショニスト Compositionist T.Kさん 46歳

コンポジショニスト T.Kさん 46歳 双子座 B型 東京都世田谷区在住

コンポージィング歴8年

 仕事場の中心となるのはなんといってもパソコンですが、コンポージィングの作業をするのにパソコンさえあればいいというわけにはいきません。
 電話やFAX、プリンター、スキャナーは周辺機器として必要ですし、辞書類(国語辞典・漢和辞典・人名辞典・日本史年表・表記辞典等)はパソコンの上の棚に、さまざまな文房具はパソコンの右の卓上引き出しにまとめてすぐ手が届くようにしています。
 現在使用している机のサイズは幅が170センチ、奥行きが80センチ位です。普通の机に比べると大きいようですが実際に作業をしているともっともっと広いスペースがほしくなります。
 パソコンで新規入力や修正作業をする時はパソコン画面のすぐ左の原稿ホルダーは必須です。原稿の大きさ、形態によって数種類のホルダーがあると便利です。さらに作業をしながら別の紙にメモをしたり原稿に付箋をつけたりしますのでそのスペースも要ります。
 一旦パソコンでの作業が終わると私は必ず紙に印刷してチェックします。新規入力でも修正でも同じです。元の原稿(これは手書きだったり本や雑誌のコピーだったりといろいろですが)あるいは赤字の入ったゲラと、自分で印刷したものとを並べて付け合わせるので、それらを広げるだけの机の面積が必要です。普通はB4サイズ横の元原稿とA4サイズ横のプリントアウトしたものを机の上に並べることが多いのですが、それぞれページをめくるとさらに面積は約二倍必要です。その最中にパソコンの辞書機能で字を確認したりインターネットでさまざまな検索をしたりしますので、170センチ幅の机の前をキャスター付きの椅子で左右に移動できるのは大変便利です。
 プリンターやそれに必要な紙のストックなどは机の下に置いています。
 この場所はリビングのすぐ隣の部屋ですが、仕事の途中で家事をする際、作業途中でもそのままにしておけるのでとても助かっています。数日間にまたがる仕事が多いので家族の利用する場所と別になっていることは、私にとって精神衛生上必要です。
 なお、完全な独立の仕事場を持たないかぎり家族の話し声やテレビの音等から逃れることは不可能なので、集中したい時は消音ヘッドホンを使用することもあります。


コンポジショニスト Compositionist M.Sさん 44歳

コンポジショニスト M.Sさん 44歳 射手座 B型 兵庫県三田市在住

 私の仕事場はリビングの一角にあります。ほんとに小さなスモールオフィスですが、南に面した一番陽当たりのいい場所を陣取っています。最初はパソコン1台分のスペースでしたが、仕事の幅が広がるにつれ、サイドテーブルを備え、椅子を回転させて手の届くところに本棚を置くと、ようやく仕事場らしくなってきました。
 在宅で仕事ができるというのは、三世代同居の身にとっては願ってもない条件でした。当初幼稚園児だった末っ子や大正生まれの両親のことを考えるといつでも側にいられるのが、お互いにとっていちばん安心だと思えたからです。しかし、これは私の勝手な思い込みで、周りからはうっとうしいと思われているかもしれません(笑)。
 こんな私の1日は朝5時起床の弁当づくりから始まります。家族を見送りようやく一息ついた頃、仕事にとりかかります。
 コンポジショニストの仕事として大切なのは、クライアント様のご要望にお応えすることだと思っております。ですので、新しい仕事にとりかかる際は、まず担当の編集者の方にメールを送ることから始めます。「よろしくお願いします」というご挨拶もかね、仕事に当たっての疑問な点をお尋ねします。貴重な時間を割いていただくため、要領よくまとめるよう心がけています。お返事をいただき仕事の方針が確認できると、迷わず作業にとりかかることができます。
 何人かのスタッフと仕事を分担する時もあります。その際は、編集者に加え、スタッフ、本局間でメールやWebを通して連絡をとりながらの作業となります。各家庭の仕事場は離れていてもパソコンひとつでつながり、同時進行で統一した作業を進めることができます。
 こうしたつながりから、ひとりで仕事をしていても、困ったときには頼りになるスタッフがそばで支えてくれるという今の状況は、私にとってかけがえのないものになっています。まだまだ元気な我が家の両親ですが、いつ介護が必要になる日がくるかわかりません。そんなことも考えながら在宅で仕事のできる今を大切にしていきたいと思っております。




コンポージング指示書
年  月  日 (株)メディアミックス&ソフトノミックス
タ イ ト ル  
著  者  名  
本日渡原稿 総計     (頁,章)分 , 計    綴り
基 本 版 面 縦,横 組    字詰め×   行
改 丁 処 理 なし  , あり    ごと
改 頁 処 理 なし  , あり    ごと
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中 見 出 し なし,あり  行取り  頭  字下げ,トリガー上下(  ),なし
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小小見 出 し なし,あり  行取り  頭  字下げ,トリガー上下(  ),なし
数 字 統 一 A基準  , B基準  ,原稿通り
入力文字統一 現時点不要 ,あり 別紙指定
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